キッチンカー消防法対応 - 消火器設置の義務と基準【2025年最新版】

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キッチンカー消防法対応 - 消火器設置の義務と基準【2025年最新版】|KOTONOYA

消防設備士が解説する火災予防対策の完全ガイド

キッチンカーと消防法:なぜ重要なのか

2013年

福知山市花火大会火災事故を機に消防法令が改正

キッチンカーは火気器具を使用する移動型の飲食店であり、火災リスクと常に隣り合わせです。特に狭い車内空間での調理は、一般的な飲食店以上に火災予防対策が重要となります。

🔥 火災リスクの現実

  • 車内の限られた空間での調理作業
  • プロパンガス・電気機器の併用
  • 油の使用による火災リスク
  • 車両の振動による機器の不具合
  • 屋外営業による風の影響

消防設備士の視点から見ると、キッチンカーは「移動する厨房」として、固定店舗以上に綿密な火災予防対策が必要です。

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キッチンカーに適した消火器の選び方

🧯

推奨:ABC粉末消火器 10型(薬剤量3kg)

蓄圧式・放射時間13〜15秒・消火能力と持ちやすさのバランスが最適

火災の種類と対応

火災の種類 対象物 キッチンカーでの例
A火災(普通火災) 木材、紙、繊維など 内装材、ペーパータオル
B火災(油火災) 石油、ガソリン、食用油など 調理油、プロパンガス
C火災(電気火災) 電気設備、配線など 調理家電、発電機

🚨 重要な選定基準

  • 業務用消火器を選ぶ(住宅用は不可)
  • ABC全ての火災に対応したもの
  • 使用期限の確認(製造から10年)
  • 国家検定合格品のマーク確認
  • エアゾール式簡易消火具は認められない

消火器のサイズ選定

型式 薬剤量 放射時間 推奨度
6型 2kg 約11秒 △(やや小さい)
10型 3kg 13〜15秒 ◎(最適)
20型 6kg 約20秒 ○(重い)

露店等の開設届出について

届出が必要なケース

1. 多数の者の集合する催しであるか確認

祭礼、イベント、マルシェなど一定の社会的広がりを有する催し

2. 火気器具を使用するか確認

ガスコンロ、バーナー、電気調理器具など

3. 該当する場合は届出必須

催し開催の3〜5日前までに消防署へ提出

届出の方法

1

個別届出

出店者が個々に届出

2

一括届出

主催者がまとめて届出(推奨)

📝 届出に必要な情報

  • 催しの名称・開催場所・日時
  • 使用する火気器具の種類・数量
  • 消火器の設置場所・本数
  • 出店位置の図面
  • 責任者の連絡先

⚠️ 地域差に注意

届出期限や必要書類は自治体により異なります。必ず事前に管轄の消防署に確認してください。

火気器具使用時の注意点

対象となる火気器具

器具の種類 具体例 特別な注意点
ガス器具 プロパンガスコンロ、バーナー ガス漏れ対策、換気必須
電気器具 電気フライヤー、ホットプレート 容量オーバー注意、絶縁確認
固形燃料 炭、薪 火の粉対策、消火用水準備
液体燃料 アルコールランプ 転倒防止、燃料管理

火気器具周辺の安全対策

✅ 必須の安全対策

  • 可燃物との離隔距離確保(最低30cm以上)
  • 耐熱・不燃材での養生
  • 定期的な点検・清掃
  • 油汚れの除去(火災原因の多くが油汚れ)
  • 換気設備の確保
  • 緊急停止装置の確認

🔥 火災事例から学ぶ

福知山市の事故では、携行缶からガソリンを注ぎ足す際に気化したガソリンに引火しました。火気使用中の燃料補給は絶対に避けることが重要です。

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消火器の設置・管理基準

設置位置の基準

📏 消防法に基づく設置基準

  • 通行・避難に支障がない場所
  • 各火気器具から歩行距離20m以内
  • 床面からの高さ1.5m以下
  • 「消火器」の標識を見やすい位置に設置

キッチンカー内での設置例

設置場所 メリット 注意点
運転席後方 すぐに取り出せる 調理中も手が届くか確認
出入口付近 避難経路確保 通行の妨げにならないよう
調理台下部 調理中にアクセスしやすい 熱源から離す

消火器の管理

🔧 定期点検項目

  • 外観の変形・腐食・損傷確認(毎日)
  • 圧力ゲージの確認(毎週)
  • 粉末の固着確認(振って音を確認)
  • 使用期限の確認(製造から10年)
  • 安全栓の確認
  • ホースの亀裂・詰まり確認

💡 振動対策

キッチンカーは移動時の振動で消火器が転倒・落下する恐れがあります。専用の固定金具で確実に固定しましょう。

プロパンガス使用時の特別対策

⚖️ 関連法規

  • 液化石油ガス保安規則
  • 高圧ガス保安法
  • 経済産業省通達

プロパンガスの安全管理

⚡ 必須事項

  • 有資格者による取り付けが法的に必要
  • レギュレーター(圧力調整器)の適切な設置
  • ガス漏れ警報器の設置推奨
  • 30分以内に急行できるガス会社との契約

ガスボンベの管理基準

項目 基準 理由
設置場所 車外・風通しの良い場所 ガス漏れ時の滞留防止
固定方法 2点以上で確実に固定 転倒・落下防止
温度管理 40℃以下に保つ 圧力上昇防止
充填量 容器の85%以下 熱膨張への対応

⚠️ ガス使用禁止会場

一部のイベント会場ではガス使用が禁止されています。必ず事前に確認し、代替の熱源(IH等)の準備も検討しましょう。

実践的な消火器の使い方

P.A.S.S.方式

P

Pull(引く)

黄色い安全栓を上方向に強く引き抜く

A

Aim(狙う)

ホースを外し、火元の根本を狙う

S

Squeeze(握る)

レバーを強く握って噴射

S

Sweep(掃く)

ほうきで掃くように左右に動かす

消火時の注意点

🚨 実践時の重要ポイント

  • 出入口を背にして逃げ道を確保
  • 風上から消火活動を行う
  • 火が天井に達したら避難を優先
  • 消えたと思っても薬剤を使い切る
  • 女性など力が弱い場合は、床に置いて体重をかける
  • 油火災の場合は直接かけず、壁に反射させる

🆘 初期消火の限界

消火器での対応は火が天井に燃え移るまでです。それ以上の場合は直ちに避難し、119番通報を行ってください。

BCP視点での火災対策

火災は事業継続を脅かす最大のリスクの一つです。BCP(事業継続計画)の観点から、予防・初動・復旧の3段階で対策を講じることが重要です。

予防対策

対策項目 具体的内容 効果
定期点検 機器・配線の月次点検 不具合の早期発見
清掃管理 油汚れの日次除去 引火リスク低減
教育訓練 消火訓練の実施 初動対応力向上
保険加入 火災保険・PL保険 経済的損失の軽減

初動対応計画

1. 火災発見

「火事だ!」と大声で周囲に知らせる

2. 初期消火

消火器で初期消火を試みる(天井到達まで)

3. 避難・通報

消火困難な場合は直ちに避難し119番通報

4. 事業継続判断

被害状況を確認し、代替車両での営業等を検討

💡 BCP策定のメリット

  • 火災時の行動が明確になり、被害を最小限に
  • 保険会社との交渉がスムーズに
  • 取引先・顧客への信頼性向上
  • 従業員の安全確保と不安解消

よくある質問(FAQ)

Q. キッチンカーに消火器の設置は義務ですか?

A. 多数の者の集合する催し(イベント、マルシェ等)で火気器具を使用する場合は、消火器の準備が義務付けられています。通常営業でも火災リスクを考慮すると設置が強く推奨されます。安全管理と事業継続の観点から、常時設置をお勧めします。

Q. どのような消火器を選べば良いですか?

A. 業務用のABC粉末消火器(10型・薬剤量3kg)が推奨されます。A火災(普通火災)、B火災(油火災)、C火災(電気火災)すべてに対応でき、放射時間13〜15秒で初期消火に適しています。住宅用消火器やエアゾール式簡易消火具は消防法上認められません。

Q. 露店開設届出はいつまでに提出しますか?

A. 催しを開催する3〜5日前までに管轄の消防署に提出します。地域により期限が異なるため、事前確認が必要です。届出は個々の出店者が行う方法と、主催者が一括して行う方法があり、後者が推奨されています。

Q. 消火器は何本必要ですか?

A. 原則として対象火気器具ごとに1本必要です。ただし、複数の火気器具を使用する場合、それぞれの火気器具から歩行距離20m以内に1個の設置でも可能です。車両の大きさと火気器具の配置を考慮して決定してください。

Q. プロパンガスを使用する際の注意点は?

A. 液化石油ガス保安規則、高圧ガス保安法を遵守し、有資格者による取り付けが必要です。ガスボンベは車外の風通しの良い場所に2点以上で固定し、温度は40℃以下に保つ必要があります。また、ガス火災に対応した消火器の設置も必須です。

Q. 消火器の点検頻度は?

A. 外観確認は毎日、圧力ゲージの確認は毎週行うことを推奨します。また、粉末の固着確認のため定期的に振って音を確認し、使用期限(製造から10年)も管理してください。

まとめ:火災ゼロを目指して

キッチンカーの火災対策は、単なる法令遵守ではなく、お客様と従業員の安全、そして事業継続のための重要な投資です。

✅ 火災対策チェックリスト

  • 業務用ABC粉末消火器(10型)の設置
  • 消火器の固定と定期点検
  • 火気器具使用時の届出提出
  • プロパンガスの適切な管理
  • 日々の清掃による油汚れ除去
  • 消火訓練の定期実施
  • 火災保険への加入
  • BCP(事業継続計画)の策定

🎯 KOTONOYAからのメッセージ

消防設備士として多くの火災現場を見てきた経験から、予防こそが最大の対策だと確信しています。適切な消火器の設置と管理、そしてBCPの策定により、万が一の事態にも迅速に対応できる体制を整えることが、持続可能なキッチンカー経営の基盤となります。

消防法対応・BCP策定でお困りの方は、お気軽にご相談ください

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