マルシェトラブル対応マニュアル【2025年最新版】

基本的に食品を提供した出店者が責任を負います。万が一、食中毒などの事故が起こった場合の責任はイベント主催者ではなく、基本的に販売者にあることが明記されています。ただし、主催者も管理責任を問われる可能性があるため、出店者への事前指導と保険加入が重要です。

イベントで臨時的に飲食物を調理販売する場合には、保健所の許可や届出が必要です。不特定多数への提供は臨時営業許可（有料）、学校や自治会等の限定的な場合は届出（無料）で対応できます。イベント開催の14日前までにイベントでの食品取扱状況の報告が必要となります。

保険料5,000円定型プランから用意されており、小規模イベントで5,000円〜、中規模で1〜3万円、大規模で5万円以上が相場です。縮小支払割合が100%なら、損害額を全額補償するタイプもあり、参加人数、期間、リスクレベルにより保険料は変動します。

多くの地域では食中毒事故リスクのある食べ物は販売禁止になっています。生もの（刺身、生肉）、要冷蔵品の常温販売、複雑な調理工程を要するものなどが該当します。原則として、調理・加工が簡易なもので、提供直前に加熱してその場で喫食するものが推奨されています。

感情的にならず冷静に事実を伝えること、保存した記録を活用して対応することが信頼性確保のポイントです。メッセージのやり取りは必ず記録し、消費者ホットライン「188」への相談も検討しましょう。初動対応が重要で、誠実な姿勢で臨むことが解決への近道です。

通常のイベント保険では補償されませんが、悪天候等の不測かつ突発的な事由により、イベントが中止になった場合の損害を補償する「興行中止保険」に加入することで対応可能です。保険料は想定損害額の2〜5%程度が相場となっています。